23 Oct 2018
いろは図書館というオンライン図書館(私設)をやっている方にお借りして(なんと郵送で本を送ってくれるのです!)、『銀河鉄道の父』を読了。
なんともまぁ…親にとっては子供はいつまでも子供で、子供にとっては親は親なのね、という話(^-^;
父親の視点から描いた宮沢賢治の生涯ですが、まぁ、甘ったれの金持ちボンボン丸出しで、夢みたいなことばかり言って自立もせず、家の家業の質屋を批判しているわりには金の無心ばかりしているバカ息子…。
それでも父の政次郎にとっては、初めての子供で跡取りで、可愛くって仕方がないんですね。
でも、明治の親父はそれを表に出せないんですよ。
父の威厳とか、色々あって。
息子も父を慕っていても壁のように感じて、越えられないと悩むんです。
そして……どんな子供でも、親より先に見送るのはつらいですね。
娘と息子を結核で失って、どれだけ辛かったことか。
宮沢賢治の一生はもう知られていることですし、奇跡が起こるようなファンタジーでもないですが、いわゆる普通の青年だった賢治がもがき苦しむ様を、見守り助ける政次郎もまた、透明感溢れる人物だと思いました。
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